7月 10 2017

連載と夏コミのこと

2009年に父親が亡くなってから、人が死んだり傷つけたりするお話が描けなくなってしまった。飛行機にも乗れなくなり、エレベーターも電車の揺れも怖くて仕方なかった。生きることと死ぬことの両方が怖くて仕方なく、一年くらいは虚空を見つめては泣いてばかりいた。でもここ二年くらいは死ぬことも生きることの一部と、フォレスト・ガンプのママの云ったことを噛み締められるようになった。一年ほど前に約束したように、(してないかもしれない。したような気がするけど)ちょっと長めのお話を読んでもらいたいという願いが叶うかもしれない。現実になれば連載が始められる。そしたら毎月読んでもらえる。人の生き死にを題材にしたものも描けるようになった。描く必要が必ずしもあるわけではないけど、不自然に避けて通ることをしなくて良くなった。心からありがたいと思う。

そんなこともあって、夏コミは最初に予定していたものが描けなくなった。代わりに何を描こうかと思案して、そうだ、ちゃんとしたBLを描いてみようと思い至った。いつか描こうと思いながらも描かずにいたけど、勿体付けてなんの得があるものかと気づき、どうせ薄っぺらな本しか出せないから一石二鳥という具合になった。それと、この一年で描き続けた百枚ほどのカラーイラストをまとめたものも一冊。時間はあまりないけど、どうか美しい本が作れますように。



4月 27 2017

5/6コミティア120参加と新刊、webで読める漫画について

5月6日土曜日、コミティア120 東京ビッグサイトに参加します。スペースは以下です。
Q16-a キャンプファイア・カンザス

新刊はモノクロ漫画一本を書き下ろしますが、続き物を予定しています。続きは夏コミの新刊で発表し、最終的に単行本一冊分くらいの長い漫画を描きあげる予定です。どうしても長い続き物を読んでいただきたいと思ったことと、可能なら最終話を書き下ろして単行本化できないか模索するためにこのような形を考えました。大学の仕事もあって漫画を描く時間がなかなか取れないのですが、1年程度で終わらせられるよう、少しでも多く描いていくつもりです。単行本化できれば同人誌即売会に来られない方にも買っていただけるんじゃないかなと考えています。本来なら同人誌即売会での販売をせずに全て書き下ろして、単行本化するのがいいのですが、大学の仕事の傍らで一冊分を書き上げることができないため、締め切りを設けて書き上げようと、今回のような形になりました。

また、現在完売しました同人誌に掲載していました作品をPixivで掲載しています。以前お買い上げくださいました方々には本当に申し訳ありませんが、続き物などは途中までの話を読んでいただく必要があるため、どうかご容赦いただければと思います。どれも元ネタのないオリジナルに近い漫画ですので、普通の漫画のように読んでいただけます。

漫画は全てpixivにあります。ご覧いただけない場合などはご連絡ください。
Wishing Well テニス漫画(跡部くんと忍足くん)
ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン漫画 1
ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン漫画 2 (3は在庫ありです)
The Academy Is…漫画 1
The Academy Is…漫画 2
ペルソナ4漫画
グリーンデイ漫画
Mew漫画



3月 31 2017

モーニングの漫画のことやこの先のこと

作品は読む人のものだから、作り手は何も云うことがない。作品でうまく伝えられなかったら、それは全て私が悪い。次に生かして精進する。商業誌は久しぶりで、ちょっと不思議な理由で描かせていただいたんだけれど、実は同人誌はここ10年くらいはそこそこ描いていた。でもそれじゃダメなんだってわかった瞬間があった。私の漫画を読んでくれようと思ってくれる人たちはみんな忙しい。2016年や2017年に、アマゾンで買えない本なんて意味がない。同人誌即売会に足を運んでくださる方々はとても奇特な方だと思ってる。本当に頭がさがる。お盆や暮れの忙しいさなかに、あの人混みに来て漫画を買ってくれと云うのはとても横柄なことだと思った。だから商業誌でなくっちゃって。でも実のところ、この先の商業誌の予定はない。予定がなければ自分で作って行くしかない。単行本に足りなかった原稿を書き下ろして本を出してもらうようにお願いするとか、新しいものを描きためて、どこかで単行本にして出してもらうとか、自分が先に何かを作らなきゃ誰も手を貸してくれないこともわかっている。
誤解を恐れず云うなら、自分の作品は誰かの人生の一部かもしれないって思うこと。偉そうなことをいうつもりはないんだけれど、時々ふとそう思う。だから甘えたり、描きたくないって思うこと自体罪深いことなんじゃないかなって。本当のことを云うと大学で働いていれば食べてはいける。だけど見放さず読んでくれようと待ってくれている人たちに恩を返さなくちゃって、だから人の倍働いて漫画を描こうと誓いを立てた。みっともないくらい宣伝してみたり、買ってくださいとお願いしたり、たくさんの落書きを描いたりするのも支えてくれた人の恩に報いたいだけ。「今月の多田由美の漫画はイマイチだった、何が言いたいのかさっぱりわからない」なんてまた云われたい。次は面白いかな?あんまりグダグダだともう読まないぞ、とか。でもそれをするにはもうちょっと本が売れないと。

これを読んでくださっている編集者さんへ。原稿のお仕事があったら声をかけてください。タダでとは云えないけど、割と安めの原稿料でも描きます。お話を作るのに時間がかかりますが、原稿そのものを描く時間はうんと速くなりました。



2月 1 2017

冬コミ C91の新刊をBOOTHで販売しています

冬コミのフルカラー同人誌をBOOTHで販売しています。売り切れになった場合、増刷してからの販売再開になりますが、BOOTHへの入庫のタイムラグなどがあり、1、2か月先になるかもしれません。BOOTHではメール便の対応もありますので、比較的お安い送料でお届けできます。手数料などかかりまして心苦しいですが、イベント会場へ来ていただけない方にも冊子をお届けできれば嬉しいです。現在他の冊子についてはほぼ完売状態です。再販について検討しながら、できる限り通販対応していくつもりです。

今後のイベント参加は5月のコミティアです。
お仕事情報については3月くらいにお知らせできると思います。少し先になってすみません。今年はなるべく皆さんに読んでいただける作品を描き続けていきたいと思っています。なるべく切れ間のないよう情報をお伝えできれば幸せです。

冬コミ新刊 Red Velvet通販ページ
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1月 4 2017

個展や冬コミのお礼など

とても忙しかったのでたくさんのお礼を云わなければならなかったのに、年が明けてしまってからになってしまい申し訳ありませんでした。単行本を買ってくださったこと、個展に来てくださったこと(何度も来てくださった方がいたこと!)、ミニ講義に来てくださったこと、12月28日のこと、冬のコミケのこと、全てに感謝しています。本当にありがとうございました。思い返すとどの日も寒く、どの方もとてもお忙しいだろうにお時間を作ってくださって、私ほどの幸せものはいないだろうと強く思いました。たくさんのお菓子やお花やお手紙もありがとうございました。会って話しをして、握手をして、涙ぐんでくださった方々、本当にありがとうございました。私が誰かの何かになれたことがとても嬉しかったです。それからずっと長い間、ちゃんと描いてなくてごめんなさい。描けるのに描かないことの罪深さを思い知りました。いくら詫びても反省してもそれは後ろ向きなことなので、私の描く何かを好きだと思ってくれる誰かのことを思い描きながら、人を喜ばせて生きようと思いました。具体的な仕事や、作ったものがお知らせできる日を心待ちにしています。まだ云えないけど、近い将来に何かお知らせできるはずです。

12月のある晴れた日に、大学の最寄駅までの道のりを歩きながら、私は神様から何をもらったんだろうと考えた。人は必ず何か一つは良いところを授かって生まれてきているはずと信じているんだけど、じゃあ私は何をもらったんだろう、と。T字の交差点の手前のフェンスのあるあたりで、そうだ、それはきっと孤独とうまく付き合えることだと思い至った。さみしい時と悲しい時と怒りに満ちている時は飽きるまで日記を書き、それでも足りない時は自分を二つにわけて、頭の中で延々と話し続けた。空想を巡らし、頭の中で行ったことのないところへ行き、歩いたことのない道を何度も行ったり来たりして、ここじゃないどこかで長い時間を過ごした。そこはいつも行きたい場所で思い描くだけでいつでもそこに戻れるから、現実は思うよりは辛くなかった。空想に逃げ込めない時は辛かったけど。よく人も観察した。さみしい人のことはよく分かる。他人のちょっとした仕草が心に引っかかり、そんな事柄をかき集めては漫画や絵に描いた。寂しさはいつも隣にいる。でも怖くない。ずっと一緒だったから。付き合う方法を知っている、たぶん。私に何か一つあるとしたら、たぶんそれだけ。裏切りのサーカスでプリドーがローチ少年に、観察眼は孤独な者の資質と云ったことが本当だとしたら、私もスパイになれるかもしれない。

次のイベントは1月8日日曜日、インテックス大阪Comic CityのArteVarieです。その次は、5月のコミティアを予定しています。インテで頒布後、残ったものは通販委託を検討中です。

1月8日 インテックス大阪 ArteVarie 3号館 E15