8月 16 2016

商業&同人、新刊購入のお礼

コミケでは驚くほど暑い中、遠いところをわざわざ来てくださって本当にありがとうございました。本を購入してくださったり、差し入れをくださったり、話しかけて労ってくださったり、こんなにも幸せでいいのだろうかと地に足つかない感じでした。単行本を買いましたとおっしゃってくださった方もたくさんいらっしゃいました。心からうれしかった反面、いろいろ反省をしたり、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。こんなにありがたいことはないから何かしなくちゃって思います。何かしなくちゃ。漫画を描くのが一番いいのはわかっています。実は同人誌でずっと描いていたんだけど、今回単行本が出て、しばらくぶりに私が漫画をまだ描いていると気づいてくださった方がいました。商業誌の作家なので商業誌で描かないのなら私は存在しないのも同じです。私が学校の先生をやっていることなんて、並行宇宙の出来事と変わりないんです。だからなにかしなければいけない。それが漫画を描くことだとわかっているのに、そこから先に進むのは少し難しい。私一人でどうにかできることではないように思います。漫画を描くのは好きだし、描くのも少々早くなりました(笑)。間を置かずに次を読んでもらえたらいいのにって思うし、できれば長い作品を読んでもらいたいです。人生でまだ、2巻目まで単行本を出したことがないから、そのくらい長いものをかけたらいいのにって思います。だからしばらく何ができるか考えてみます。単行本の中で、紙の漫画を出すことが大変だと書きましたが、それ以上に雑誌を継続させることは大変で、私が描いていいような雑誌などはもう無くなってしまったのかもしれません。もし描いてもいいよって雑誌があるんだったら新人さんと同額の原稿料でも構いません。声をかけてくださると嬉しいです。私にはそうやってでも返さないといけない恩がたくさんあるから。

描くことでしか恩返しできないのはわかっています。ファンの方にも、お世話になった編集さんにも。放ったらかしにしてしまったものや、果たせなかった約束を少しずつ全うしていこうと思います。だけど根はダメな人間なので気長に見守っていてください。

お礼を書くつもりが横道に逸れてしまってすみません。それから、もう一回だけ単行本の宣伝を載せさせてください。

 

多田由美 新作単行本 / ディア・ダイアリー

amazonリンク

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7月 23 2016

8/10発売単行本、予約特典、単行本仕様(収録作品)

8月10日発売の「ディア・ダイアリー」の仕様についてと、予約特典のお知らせです。

仕様及び収録作品

タイトル:ディア・ダイアリー
発売日:8月10日
定価:1,500円+税
発行:ワニブックス
収録作品:

・フルカラー作品
ディア・ダイアリー(描きおろし)/Polaris/アナ・クリフト

・モノクロ作品
転瞬/Miami/the bridegroom

・巻末に、表題作品のメイキング(字コンテ・絵コンテの一部)を収録。
全128ページ中、カラー・ページ数が62ページ

予約特典

・描き下ろしフルカラーポストカード/フェア参加店
・既に発表したことのあるイラストのフルカラーポストカード/有隣堂
・描き下ろしモノクロポストカード/アニメイト

巻末に収録の字コンテは、以前ブログで「脳内ネーム」と呼んだ、頭の中の映像に紐付けされたキーワード群です。誰かに読んでもらうつもりではなかったので、字も汚く読みづらいですが、何かの参考にしていただければ嬉しいです。

ついでに近況ですが、最近は映画もドラマも見ずにひたすら絵を描き続けています。大学の授業はあと二週間ほどあるので、夜更かしして描く、早起きして描く、の繰り返しです。大学が休みに入る頃には夏コミの入稿を終えていないといけないのでかなり必死です。今は描くのがとても楽しいので新刊は落としたくないです。ただそのぶん落書きはあまり描けなくなってきました。それでも単行本の発売までは頑張るつもりです。このままずっと漫画やイラストを描いていたいなと思っています。夏コミで何かプレゼントをご用意したいので、そのアイデアも考えている最中です。



7月 17 2016

単行本のお知らせと、夏のイベントスケジュール

真っ先に新しく出る単行本のお知らせをさせてください。51wCH1GeSuL._SX352_BO1,204,203,200_

amazonに書いてあることを信用するならカラー作品が64ページ分もあるそうです。たぶんそのくらいはあると思います。その中には36ページの書き下ろしカラー漫画も含まれています。どの作品も他の単行本には未収録です。

・ディア・ダイアリー – 多田由美 短編集 ¥1620 (アマゾンのリンクです)

・どこか別の本屋さんで予約すると特典があるとかないとか聞いたんですが、詳しくは覚えてないので、もしわかれば後日追記します。

・発売日は8月10日です。

コミックマーケット90

この夏もコミケに参加の予定です。スペースや日程、頒布物は下記の通りです。日にちが近くなったら頒布物の詳細をおしらせします。

8月14日日曜日 西 あ-70b キャンプファイア・カンサス

頒布物はフルカラー漫画冊子を予定しています。また、8月10日に発売の単行本と新刊をご購入の方に何か特典を考え中です。

 

伊勢丹新宿、ルミネ2でのアクセサリーの販売

上記の店頭で自作のタティング・アクセサリーの販売があります。実を云うと、大学と専門学校で授業をして、漫画を描いて、さらに通勤電車の中でアクセサアリーを作るという生活があまりにつも辛すぎて、今後アクセサリー部門は縮小していく予定です。ですので大きめの出展はこれが最後かもしれません。creemaでの受注製作や再販依頼にもお応えできなくなります。振り返れば睡眠時間を削って、1年間で200点程を作りましたが、やっぱり辛かったです。今後は漫画の片手間に、新作を中心に作って、出来上がったら売るという形をとりたいです。

販売会の日程は両店舗共、8月中旬から下旬。作品の点数によってはルミネ2のみの販売かもしれません。詳細後日。

 

その他

展示会や原画の販売などの企画の話も出ています。何か決まりましたらこのブログかtwitterでおしらせします。また、twitterではプロモーションの意味を込めて、ほぼ毎日落書きをあげています。見に来て楽しんでいただけると嬉しいです。ネタに困ったらリクエストを募るかもしれません。

 

書き下ろしの漫画を描いている時に、どうして自分は下書きや線画を描くのが遅いのかがわかり、その解決方法を見つけました。今までの半分くらいの時間で下書きが描けるようになったんです。だから落書きも比較的簡単にできるようになりました。それとあと一つ、今使っているPainterを購入してからこっち、どうやら筆圧を使わずに絵を塗っていたようです。ちょっと前に、筆圧の設定が全てオフになっているのを見つけてしまいました。マウスで塗っているのと同じってことだったのかな?筆圧の設定をオンにしたら、今までの半分の時間で塗れるようになりました。技量が足りないせいで塗りづらいのだと思い込んでいましたが、まさか設定だったとは。バカでした。

 



4月 14 2016

今後参加のイベントと脳内ネームについて

ブログをあまりに長く書いていないので、どうやって書けばいいのか忘れてしまいました。久しぶりに書くと緊張します。 最近は絵の仕事はあまりやっていません。描いてはいるのですが、表に出なかったり、お知らせできなかったりがほとんどです。もう少し待っていただければ何かお知らせできることがあると思っています。本当にすみません。 代わりに5月のイベントについてです。5月4日はArteVarie、5月5日はコミティア116に出ます。4日は手作りイベントですが、スーパーコミックシティと併設なので同イベントにご参加の方は入場料などの必要もなく、見に来ていただけると思います。コミティアでは新刊を持参するつもりですが、現時点で未定です。twitterの情報などで新刊のことはご確認ください。両方のスペースを書いておきます。

ArteVarie 19

サークル名:サーシャ&ヤンシー

2016年5月4日 東京ビッグサイト 東2ホール

ビ39

コミティア 116

サークル名:キャンプファイア・カンサス

2016年4月5日 東京ビッグサイト

き 03 – a (デニムデーモンさんと合体です)

 

それから唐突なんですが、私がネームを作るときに使っている方法を文章にまとめてみました。まとめてという割りに読み難く、理解し難いとは思いますが、こんな方法もあるのかと、試していただけると嬉しいです。ご質問はお気軽に。

 

脳内ネームについて

私はまんがのいわゆるネーム(絵コンテ)というものを描きません。文字で書き残したシナリオ状態のものは書きますが、コマを割ったりキャラクターを描いたりする絵の入ったネームというものを作りません。文字で残したシナリオもまた、完成されたネームや絵コンテではありません。まんがの絵コンテは全て頭の中にあります。ただし私は決して頭がいい方ではないので、頭の中の絵コンテを忘れてしまうことがあります。忘れないようにキーワードをつけ、そのキーワードを見ると頭の中の映像が思い出されるような仕組みを作りました。デビューする前からこの方法でまんがを描いています。誰かに教わったわけでもないので完全に自己流ですが、合理的な方法だと信じています。

メリットはたくさんあります。たとえば、人は誰でも脳の中には完璧な絵がありますが、それを紙に描いてしまうと、描いたものと置きかわり、完璧ではなくなってしまいます。ラフに描いた絵ならなおさら完璧とは程遠いものになります。これが一番の絵コンテを描かない理由です。だから脳の中のイメージを紙に描くのはただの一度きりにしなければなりません。脳の中のイメージは紙に描かないため、最後まで完璧です。 脳の中のイメージはフルカラーの動画です。映画に近いものですが、映画とは違って音も匂いも気温もなんでも揃っています。そのため背景を描くのに困ることはありません。原稿を描くときに背景から描くことも可能です。新しい原稿用紙を取り出したときには既にページ数、各ページのコマ数、セリフや構図まで決まっているので、絵を描く作業に集中することができます。ラストページに向かってコマがぎゅうぎゅう詰めになったり、間延びしたりすることもありません。

紙に絵を描かないので、後から伏線を入れ込むことも容易です。絵を描く労力がないので、お話のストックをたくさん持つこともできます。キャラの変更、服装や内装の変更、気象の変更、昼を夜に、雨を雪に、どんなことでも頭の中なら簡単にできます。

デメリットは、まんがの最初から最後までを動画で記憶するため、動画が覚えておけない人、映像ではなく、まんがのコマでしか覚えられない人、モノクロでしか覚えられない人には不向きかもしれません。ただし、映像の引き出しをいっぱいにしていけばやがてできるかもしれません。

手順は以下の通りです

最初に描きたい映像を幾つか思い浮かべます。お話は作らなくて構いません。忘れないように時々メモを取ります。いつかどこかで見た印象深い映像で構いません。脳で思い浮かべた映像を「目で見て」メモに残します。 例えば小さい女の子が泣いている映像を思い浮かべたとします。その女の子を頭の中でよく観察します。私にはその女の子がサマードレスを着て、一軒家の前庭から数歩舗道に出た映像が見えます。女の子は肘に近い腕の内側で涙をぬぐいながら泣いています。太陽光が指しているのでお昼だと思われます。メモはこの全てを文字にする必要はなく、この映像がもう一度頭の中で再生できる最小限で構いません。サマードレスの女の子が泣きじゃくっているくらいで大丈夫です。その情報で思い出せないならもう少し詳細に文字を書きます。書きすぎてはいけません。小説にならないように。頭の中に印象的な映像を思い浮かべてはメモを取る、を繰り返し、大学ノート10ページ分くらいのネタを出します。

こういうのを10ページ分くらい
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幾つか映像を思い浮かべてメモに残したら、まんがのラストかラスト付近に持ってくる映像を選びます。必要なページ数に合わせて、残った映像のパーツをつなぎ合わせたり、足りなければ足したり、切り捨てたりしながら、一本のまんがになるように構成します。出だしの部分は、作りたいまんがの長さに合わせて決めます。短いページで作品を終える必要があるなら、まんがは唐突に始まります。ラストが決まっているので始まりはラストとは関係ないものがいいと思います。ラストを決めないままこの工程を終えないでください。ラストの決まっていないまんがは最初から存在しなかったのと同じです。もし運悪く冒頭のシーンが思い浮かんでしまったら、そのシーンに当たる映像に短い文章のメモをつけ、一度きれいさっぱり忘れてしまいます。そして何もなかったかのようにラストシーンを思い浮かべたり、考えたりします。忘れるには寝てしまうのが一番です。2、3日経てばおおかた忘れています。ですが、メモを読んだときには元どおりに映像を思い出せなければいけません。

映像のパーツを話の流れに合わせて場所や時間帯を変更していきます。このときにはキャラクターはもう喋っています。映像が思い浮かばなかったら資料が足りないので、なにか思い描いた映像に近い映像を見て補填するか、旅に出て足りないものを手に入れます。最初から何も思い浮かばない人は、旅に出ることから始めてもいいかもしれません。もしメモを見ても映像が頭の中で再生されない、もしくは毎回違ったものが再生される、映像がぼやけていてはっきりしない、映像にならないで止め絵である、モノクロである、などのような方は、この方法でネームを作ることはできないので、別の方法を模索してください。

全体が映像で出来上がったら(つまり頭の中で一本の映画が出来上がったら)、まんがのコマにできるように、脳の中で映像を止め絵に描き変えます。一コマずつにバラバラにし、構図とセリフを決定します。ここまで来てもまだ絵は描きません。頭の中で動く絵を一番いい構図で止め、切り取ります。そしてそれに新たにメモを付けます。止め絵になったので、コマの大きさや形を決めて一緒に書き込むことが可能になりました。「横位置の小さめのコマ、やや俯瞰、女の子が泣いている。日差しが強く、女の子の足元に落ちた濃い影。」というような感じで、一コマずつ情報を文字で書いていきます。やみくもに書くのではなく、頭の中の映像を常に「見ながら」書いていきます。頭の中の映像を見ながら文字を書くので、「テーブルに置いたグラス。V.P.テーブルの高さ、手前に焦点が合い、奥はぼやけている」というような文章を書くこともあります。手前に焦点が合っていて奥がぼやけているというのはどういう風にまんがで描くのか?それはまんがを描くときの自分に託します。いまはただ見たものだけを文字に書きます。

冒頭ページの1コマ目から、最後のページの最後のコマまでのすべてを、同じ手順を繰り返して書き上げます。セリフは改行し、ページを改めたい箇所は一行、間を空けます。全ページ分のコマ数を数え、描かなければならないページ数から扉分を引いたページ数で割り算します。このときの数字が、私は限りなく4.5に近くなるようにします。4.5というのは1ページあたりの平均コマ数です。5コマのページを通常として、ときどき4コマや、6コマのページがあり、ラスト付近は3コマ/pageのコマ割りもできる、というところの数値です。6を超える場合は1シーン丸ごと切ってしまうか、半折分ページを増やす必要があるかもしれません。5の場合は4.7程度を目標にコマを減らしていきます。無駄なコマを探して切ってしまうというのもありですが、大抵は二つのコマを一つに合わせる方法をとります(この説明は別の機会にでも)。希望のコマ数になったら、頭からページを分けていきます。見開き単位で区切りを入れていき、なるべく一行あけたところがページの変わり目に来るように。ページ割りが出来たと同時に1ページあたりのコマ数も決まります。

ここで原稿用紙を用意して、見開き単位でコマ割りをしていきます。各ページのコマ数とコマの中の絵や構図はもうすでに決まっているので、見せゴマの位置決めや適切な改ページも簡単にできます。コマが割れたら、やっと絵を描き始められます。短い文章を見て絵を思い出し、それを頭の中で見ながら原稿用紙に描き写していきます。絵に描いてみて初めてわかることもあるので、多少の微調整は必要ですが、紙に描いたネームや絵コンテより、頭の中にある映像ははるかに正確です。



10月 8 2014

今日思ったこと

最近は大学の仕事ばかりで、まんがを描く機会がめっきり減った。描きたくないときもあるけど、描き始めると楽しい。大学の仕事が忙しいのが悪いのか、まんがの仕事自体が減ってしまったのが悪いのか、たぶんそのどちらでもなく、ただ自分が悪いだけのことだとは思うんだけど、新しい作品を読んでもらえる場所がなく、ずっと申し訳ない思いでいる。少し前にまんがの仕事の話があって、お話を2本、シナリオまで考えて、あとは絵を描くだけのところまで来たけれど、企画が宙に浮いて描けなくなってしまった。こういうことは本当はとても悲しい。勝手に描くのは構わないけれど、本に載らなければ読んでもらえない。同人誌で発表しようかとも考えているけれど、どうするのがより良い選択なのか判断がつかない。ただ、描きたいと思うときに描かなければならないのはわかっている。電車で通勤していると、たくさんの人たちがスマホでまんがを読んでいるか動画を見ている。ジャンプを買って読んでいる人も以前よりうんと減っているように見える。本当はどうなのかわからないけど、本屋さんに買いにいっても置いてないまんがの単行本を探して歩くより、スマホで買って読んだ方が楽で早いに決まってる。じゃあ私もネットにまんがを載せれば読んでもらえるのかなとも考える。でも、無料で読んでもらえるまんがを書き下ろすためにかかる時間と労力は大きすぎて実現するのはとても難しい。だからやっぱり出来ることと云えば、同人誌にして売りに行くことだけなのかもしれない。やっぱり、でも、なんだか寂しい。