9月 4 2019

いただいた手紙のこととか漫画のこと

Twitterでもちょっと書いたけど(twitterにはちょっとの文字しか書けないけど)アンケートやお手紙を編集部から送っていただいて、読んでは、励みにしながら次の漫画を描いている。便箋は今はどこでも買えるけど、それに文章を書き連ねる労力は計り知れない。更に切手を貼って投函する。申し訳なくてたまらない。本当にありがたい。Twitterやinstagramでもレスを頂く。極力返信するようにしている。おはようって云われたらおはようって返さなくちゃ。知らない人に手紙を書いたり、レスを送ったりするなんて勇気の要ることだと思う。通販の時にメッセージを書いてくれる方もいる。重くならない程度の返信を心がけている。

遠い昔の話になるけど、私はよく学校でいじめられていた。いじめられていたというより、人との接し方が下手でわがままだったんだと思う。面白くないヤツだったんだ。母親からも一言多いと云われてた。そんな自分が嫌いだし、今でも誰かと会って話すと帰り道で落ち込んでしまう。がっかりさせてしまったと後悔する。もし作品が自分の理想だとしたら、私はあまり話さない人を描きたい。そうありたかったから。キャラクターについてを全く語らないのも同じ理由。みっともないって思ってしまう。みっともないって云うのは、父親が私によく云った言葉だ。父親のことも母親のことももう何も恨んでない。ただ云われたことを時々思い出す。うまくやれたら褒めてくれたのかなって。

夜が遅いから、誰もこの日記を読んでないから、自分の作品の話をさせて。レッド・ベルベットは次で12話目。もう1年も描いてる。奇跡だ。順調なら2巻は12月に出る。前回入れられなかった書き下ろし漫画がシナリオまでできてるから入れたいんだけど、ページに余裕がないそうだ。無念。でも描く。どうやって読んでもらうかは後で考える。本当はレッド・ベルベットのキャラクターの絵なんか描いてTwitterなんかに上げたいんだけど、気が引ける。どうしてなんだろう。今まで描いた漫画のキャラクターを漫画作品の中以外で描くことは決してしなかった。そう云うことはみっともないと思ってた。訊かれなければ語りもしなかった。でも、ほら、日記になら描いてもいいかな。誰も見てないし。きっと。今まで描いた漫画の中で好きだったキャラクターはアルヴァロって男の子だった。ベースボールキャップをかぶっていたと思う。漫画のタイトルも忘れたけど。あと、テディベアって漫画に出てた男。これは名前を忘れた。口のうまい嘘つきの泥棒。

話しすぎた。終わらなくちゃ。


6月 2 2019

レッド・ベルベット 1 刊行とお礼

4月23日に現在連載中の作品のレッド・ベルベットの1巻が出ました。雪風にも1って付いてましたが、正真正銘の2巻目のある1巻は今回が初めてです。感慨深いです。雪風も2を出したいですね。実はエル・ディアブロと、エンブレイスと、アポロジーってタイトルの漫画がまだ単行本になっていません。前の二つは最後の1話が描けてなくて、アポロジーは全ページフルカラーで完結しています。いつか出せるのかなって思います。それは置いておいて、レッド・ベルベット1を買ってくださって本当にありがとうございました。サイン会にいらしてくださったり、アンケートハガキを書いてくださったり。ツイートを読みにきてくださるだけでも十分に支えになってくれています。何にもしなくても思っていれば届くんだって私は信じているので、そういう見えないものを感じて幸せでいられます。あんまりたくさん落書きもあげられなくなってしまったけど、今やれる最大限まで描いているので気長に見守ってやってください。

連載は多分、昨年の10月くらいから始めている。もう9話まで描いた。最初にどんな話を描けばいいのかちょっと悩んだ。でも、久しぶりに雑誌に載ってる漫画を読んだら作風も画風も変わってるって、寂しく感じて欲しくなくて、いつも通りに描くことにした。ちょっとはウケたい気持ちもあったけど、どうやったらそれができるかわからなかった。毎月の困りごとは、お話を作る手順が多すぎて時間がかかってしまうこと。資料を調べる時間があまり取れないこと。以前に描いたところを見返す勇気がなくて、ずれたり合ってなかったりしないか不安なこと。レイアウトを作るのにも時間がたくさん必要なこと。楽しいことは、やっぱり漫画が毎月描けることに尽きる。イラストを描くより漫画を描く方が好きみたい。唐突だけど、夏の同人誌が出せるなら、続き物の漫画を描きたいと思ってる。同人誌でも漫画が描きたい。イラストの本と漫画の本を交互でもいい。漫画だったら、家に持って帰って、読んで、いろいろ思うことができるから。お話だけ作って描いてない漫画もある。フルカラーの漫画にするつもりで、ちょっとお話が気に入ってる。お話ができてたら8割は完成している。それも描きたい。あまり欲張るのは良くないけど、漫画を読んでもらえると何かが伝わる気がして、なんだか気が急いてしまう。最近は私にしてはたくさん描いていると思うんだけど、足りない気がして。


3月 31 2019

骨身を削って漫画を描いているようでは向いていないのかな・・・

時々迷う。自信をすっかり失ってしまう。お話を作るのには本当は一ヶ月かかる。今は半月でなんとかやっている。絵を描くにも時間がかかる。どんなコマでも全身描くようにしている。デッサンがうまく取れないからだ。手足が見切れる時は枠の外まで描かないと必ず絵が崩れる。漫画に向き合おうと誓ってからは、読む人に私の作品をを初めて知ってもらうような気持ちで描いている。漫画もイラストも。胡座をかかないよう、寄りかからないよう常に釘を刺している。今はちょっとだけ辛い。ちょっとだけ。昨日は対談があって夜に急いで戻って描きかけのカラーの絵を仕上げた。線画が下手でいつも何日もかかってしまう。描いたり消したりを何度も繰り返して気が遠くなる。朝見直して提出して晩御飯の用意をして、昼はシナリオを書きに出る。夜はまたイラストを描く。2時かそこらまで。寝る時は布団の中で目を閉じて漫画のために映像を作る。すぐ寝てしまうから1時間もやれないけど大事な時間だ。明日は8時くらいには家を出てシナリオの続きを作りたい。

今日あったいいことは雨が降ってたことかな。春らしい暖かさで時々強く降ったり止んだり、とにかく一日中降ってたようだ。歩く人の春物のコートが濡れているのも、急に強く降られた人が逃げて雨宿りするのも、雨が日没時間の夕闇を煙らせるのも、信号機の点滅が夜の濡れた路面に映るのも、何もかも好きだった。空気が湿気を含んで、まるで誰かにずっと寄り添ってもらっているように感じる。字を書くのはここまで。絵を描く。一本でも多く線を引く。私は弱いから、すぐに怠けちゃうから。


2月 21 2019

2月22日、6話目発売です。寺田克也さんと対談しました

モーニングツーが発売です、2月22日に。レッド・ベルベットの6話目が載っています。寺田克也さんとの対談記事もあります。

2016年9月の日記で神様と仲直りしたと書いてからずっと、絵は描き続けている。漫画も描いている。モーニングツーの連載作品をを読んでくださっている人が、展開が暗くて、あまり救いがなくて、気が重くなってしまうようなら本当に申し訳ないと思ってる。小さな幸せが好きなのでどうしてもそうなってしまう。でも、この世のどこかでまっすぐに生きられなかった人達が見つけて読んでくれたらいいなって。特に若い人で、感受性の強い人は是非読んでほしい。ここから読めるから。イラストを見て気になってる人は読みに行って。ちょっと読みにくいけど、共感できたらそれは、選ばれし者の証だから、たぶん。

大学にはもう10年いる。生活を安定させるために大学で勤め始めた。往復4時間の通勤時間は怒りを覚えるほど長くて無駄な時間だと何度でも思う。それでも大学には感謝している。無理もきいてもらったし、たいそう好きにもさせてもらった。入試や懇談の後の静かな研究室で一心不乱に漫画を描くのが好きだった。校内にある図書館で、古い建物の本を見たり、エンブロイダリーの本を読んだり、時々、地球の歩き方を貸し出してもらって、旅行に持っていくのも好きだった。大きくて匂いの良いローズマリーの木があって、枝をくすねて帰っては鉢植えで増やしたりもした。食堂は大嫌いで、ここ数年は足も向けなかった。紙カップのコーヒーマシンを撤廃したことを今でも恨んでいる。思い出話のように書いているけど、それは春休みで大学から遠ざかっているからだろう。教えることも学生と話すことも好きだったのに、通勤と雑務と会議には10年経っても慣れない。10年慣れないってことは向いてないってことなのかもな。人ごとのように感じるのは心が離れてしまっているからかもしれない。腹を立ててるくらいの方がまだいいのかも。


1月 21 2019

連載のこと、日々のこと。

モーニングtwoの連載、レッド・ベルベットは5話目を描き終えて、1月22日くらいに発売の号にそれが載るはずです。1話目の試し読みがこちらからできますので興味のある方は読んでみてください。内容は男の子二人が出てきて、たくさんの悲しいことと、ちょっとの幸せと、家族のこと、子供の世界の狭さなんかを描いています。昔から読んでくださっている人にはわかる、いつもみたいな漫画です。ケーキとスクーターとすぐ人を殴る悪い人と、レモネードとナイフとハグと。好きなものを描いているので私はたいそう幸せだけど、読み手の方がどう感じているかは書き手には永遠に知ることができません。本当は、一生懸命描けば伝わるんじゃないかなって思ってるんですが。

大学と専門学校で仕事をしながら漫画を描いてるから、それはもう時間がなくて、ちょっとでも効率化が図れるよう、できる限りの無駄を省く工夫をしている。iPad Proで漫画を描くのもその理由の一つで、これがなかったら私はもう2度と連載なんかできなかったんじゃないかなって、掛け値無しに思ってる。今は空いた時間が10分でもあれば漫画が描ける。半コマでも、1キャラでも、アタリだけでも。そうでなければtwitterでみてもらうイラストのアイデアだけでも。たくさんかけばよりわかってもらえる気がする。イラストでもいいけど、漫画ならより深く理解してもらえるって信じてる。漫画を描いて、読んでもらって、それが心のどこかに引っかかって、記憶に残ってくれたら何より嬉しい。贅沢を云うならずっと漫画を描いていたい。今の連載がずっと続けばいいってこととは違って、どこででもいいから描けたら幸せなのにって思う。利口じゃないから思ったことをすぐ口にしてしまうから、そう云うことを云うもんじゃないって時々云われてしまうけど、本当に思うことだからしょうがない。大学から遠く離れて一日中でも描いていたい。学校で仕事しているからこそそんな風に思うのかもしれないけど。

毎日の暮らしは、朝6時か7時に目が覚めて、大学へ行く日は8時過ぎたら家を出て、行かない日はコーヒーをいれたりしてから出かけてシナリオを書いたり、コワーキングスペースで原稿を描いたりしている。大学に行かない日は家族のお昼ご飯を調達して、また原稿をして、夜ご飯を作る。そのあとは夜中の2時くらいまで絵を描くか原稿を描くかしている。月に一回くらいは映画かライヴに行けるか、時々は繁華街をぶらぶらするんだけど、大好きだった文房具屋も画材屋も、シャーペンですらほとんど使わなくなったので必要なくて眺めに行くこともしなくなった。物欲もあまりなくなって、履く靴はいつも決まってて壊れるまで履くし、たまにライヴ会場でマーチャンダイズのTシャツを買うくらい。iPad Proこそ最新のを持ってるけど、電話はiPhone 7だしカメラも持ってないしカバンも10年くらい使ってる。シナリオはノートに書くけど、必ずキャンパスノートを使ってる。B罫で読みづらい字を詰め詰めに書く。同じノートに日記も書く。悲しみや後悔も書く。