11月 14 2017

仕事や冬コミのこと

夏からモニターをしていたCLIP STUDIO PAINTのiPadアプリ版がリリースされて、やっと秘密を持たなくて済むようになった。評論家のような立派なことは云えないけど、画面が広く、ジェスチャーも使えて良好だ。ベータ版の時から時々二本指タップのUndoができなくなるけど、落ち着いてファイルを保存して、アプリを立ち上げ直せばまた動いてくれる。アプリ版のCLIP STUDIO PAINTに完璧を求める人もいるだろうけど、それは理想の恋人みたいに手に入らないものだと考えて、より良いアプリにしていくためにフィードバックを送ればいい。私はかなり気に入ってる。本当を云うとCLIP STUDIOなんて大嫌いだった。だってよく知らなかったから。知らないことを嫌いと云いかえていたダメな大人だった。

冬コミのこと。ずっと描き続けていた落書きがまた100枚を超えたのでそれをイラスト集にして出すことと、夏に描きかかっていたBL漫画を完成させて、それも別の一冊にして、合計2冊を出そうと思っている。云ったからには出さなければ。今回はイベントに来ることが困難な古いファンの方のために、通販分もかなり多めに刷る予定。缶バッヂもいっぱい配りたい。

商業誌のこと、これはもうちょっと先で話させてください。まだ内緒。描き慣れないネームを描いたり、シナリオを作ったりしてるところ。

少し前に自分の日記帳に毎日のようにネガティブなことばかりを書き連ねていた。そのおおよそは自分自身の不甲斐なさについて嘆く内容。そんな風に落ち込むと絵を描くことにしている。絵を描くことに集中して忘れてしまおうとしている。最近はクリスマスが近づいて来るので機嫌がいい。一年で一番、何もかもにイルミネーションが取り付けられて、光らなくていいものまで光り輝く季節だから。これを書き終えたら絵を描く。仕事もする。遅くに寝て早くに起きて仕事に行く。電車に乗ったら、もっと効率よく漫画を描く方法を考える。



7月 10 2017

連載と夏コミのこと

2009年に父親が亡くなってから、人が死んだり傷つけたりするお話が描けなくなってしまった。飛行機にも乗れなくなり、エレベーターも電車の揺れも怖くて仕方なかった。生きることと死ぬことの両方が怖くて仕方なく、一年くらいは虚空を見つめては泣いてばかりいた。でもここ二年くらいは死ぬことも生きることの一部と、フォレスト・ガンプのママの云ったことを噛み締められるようになった。一年ほど前に約束したように、(してないかもしれない。したような気がするけど)ちょっと長めのお話を読んでもらいたいという願いが叶うかもしれない。現実になれば連載が始められる。そしたら毎月読んでもらえる。人の生き死にを題材にしたものも描けるようになった。描く必要が必ずしもあるわけではないけど、不自然に避けて通ることをしなくて良くなった。心からありがたいと思う。

そんなこともあって、夏コミは最初に予定していたものが描けなくなった。代わりに何を描こうかと思案して、そうだ、ちゃんとしたBLを描いてみようと思い至った。いつか描こうと思いながらも描かずにいたけど、勿体付けてなんの得があるものかと気づき、どうせ薄っぺらな本しか出せないから一石二鳥という具合になった。それと、この一年で描き続けた百枚ほどのカラーイラストをまとめたものも一冊。時間はあまりないけど、どうか美しい本が作れますように。



3月 31 2017

モーニングの漫画のことやこの先のこと

作品は読む人のものだから、作り手は何も云うことがない。作品でうまく伝えられなかったら、それは全て私が悪い。次に生かして精進する。商業誌は久しぶりで、ちょっと不思議な理由で描かせていただいたんだけれど、実は同人誌はここ10年くらいはそこそこ描いていた。でもそれじゃダメなんだってわかった瞬間があった。私の漫画を読んでくれようと思ってくれる人たちはみんな忙しい。2016年や2017年に、アマゾンで買えない本なんて意味がない。同人誌即売会に足を運んでくださる方々はとても奇特な方だと思ってる。本当に頭がさがる。お盆や暮れの忙しいさなかに、あの人混みに来て漫画を買ってくれと云うのはとても横柄なことだと思った。だから商業誌でなくっちゃって。でも実のところ、この先の商業誌の予定はない。予定がなければ自分で作って行くしかない。単行本に足りなかった原稿を書き下ろして本を出してもらうようにお願いするとか、新しいものを描きためて、どこかで単行本にして出してもらうとか、自分が先に何かを作らなきゃ誰も手を貸してくれないこともわかっている。
誤解を恐れず云うなら、自分の作品は誰かの人生の一部かもしれないって思うこと。偉そうなことをいうつもりはないんだけれど、時々ふとそう思う。だから甘えたり、描きたくないって思うこと自体罪深いことなんじゃないかなって。本当のことを云うと大学で働いていれば食べてはいける。だけど見放さず読んでくれようと待ってくれている人たちに恩を返さなくちゃって、だから人の倍働いて漫画を描こうと誓いを立てた。みっともないくらい宣伝してみたり、買ってくださいとお願いしたり、たくさんの落書きを描いたりするのも支えてくれた人の恩に報いたいだけ。「今月の多田由美の漫画はイマイチだった、何が言いたいのかさっぱりわからない」なんてまた云われたい。次は面白いかな?あんまりグダグダだともう読まないぞ、とか。でもそれをするにはもうちょっと本が売れないと。

これを読んでくださっている編集者さんへ。原稿のお仕事があったら声をかけてください。タダでとは云えないけど、割と安めの原稿料でも描きます。お話を作るのに時間がかかりますが、原稿そのものを描く時間はうんと速くなりました。



2月 1 2017

冬コミ C91の新刊をBOOTHで販売しています

冬コミのフルカラー同人誌をBOOTHで販売しています。売り切れになった場合、増刷してからの販売再開になりますが、BOOTHへの入庫のタイムラグなどがあり、1、2か月先になるかもしれません。BOOTHではメール便の対応もありますので、比較的お安い送料でお届けできます。手数料などかかりまして心苦しいですが、イベント会場へ来ていただけない方にも冊子をお届けできれば嬉しいです。現在他の冊子についてはほぼ完売状態です。再販について検討しながら、できる限り通販対応していくつもりです。

今後のイベント参加は5月のコミティアです。
お仕事情報については3月くらいにお知らせできると思います。少し先になってすみません。今年はなるべく皆さんに読んでいただける作品を描き続けていきたいと思っています。なるべく切れ間のないよう情報をお伝えできれば幸せです。

冬コミ新刊 Red Velvet通販ページ
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12月 25 2016

イラスト及び原稿の画材と描き方

こういったことを自分から説明するのは生意気だとは思うのですが、ギャラリーに足を運んでくださった皆さんに何かの足しになるかと思いちょっとだけ文章を書かせてください。画材と簡単な描き方の説明です。

水彩画
クレセントボードの300番とウィンザー&ニュートンの水彩絵の具を使っています。クレセントボードは10年くらい前から紙質が落ちたので、今は以前に買ってあったものを使っています。ボードを使うのは、水分が紙の芯でとどまり、表面は乾いた状態が保てるからです。水彩紙は薄いので紙の芯はありませんからを二本使ってぼかす描き方にはあまり向いていないかもしれません。描き方は、ライトレッドをオランジーナくらいに薄めて下地をくまなく塗り、画面のテカリが消失してから一段濃い色を置き、勢い良く水を切った1号太い筆で境目をぼかします。梅雨時とエアコンの効いた部屋は大敵です。大抵は線画はシャープペンシルで描きますが、色のついた別紙に線画を作り、トレーシングペーパーに移して、裏から茶色のチョークでカーボンを作って転写させることもあります。

マーカーイラスト
マーカーはレトラセット社が出していたトリアマーカーを使っていました。今も持っていますが、以前のものは全て廃盤になり、ニュートリアという名前に変わって販売されています。発色がよく、粒子が細かいのが特長です。設定資料に描いたイラストのマーカーの使い方はとても雑で、シャープペンシルの上から塗っているので色が濁っています。

デジタルイラスト
Painterと、ときどきPhotoshopを使っています。色の調節、効果、レイヤーはほとんど使わず、水彩を塗る時と同じ要領で塗っています。技法や変わったTipsなどは特になく、ただがむしゃらに塗るだけです。線画はシャープペンシルで原稿用紙の裏に描いたものを取り込んでいます。液晶タブレットを持っていないので直書きはほとんどしません。

モノクロ漫画原稿
とても普通に描いています。特筆することはありません。最近スクールペンからかぶらペンにかえました。Gペンはまだ、私には贅沢かなと思います。

カラー漫画
シャープペンシルで描いた線画を肌色だけ水彩で着色するか、すべてをデジタル着色するかのいずれかの方法で描いています。展示会にはその、肌色だけを着色した原画があります。ペン入れが苦手で大嫌いなので、カラーの漫画は必ずシャープペンシルで線画を描きます。